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リンツの名所発見

Enterance

オーストリア第3の都市・リンツ。
ここは、のどかで美しい小さな街で結構気に入っています。
しかし、決定的な観光名所が見当たりません。
日本の旅行ガイドにはあまりリンツは載っていないので、観光スポットを探すのが難しい街ですね。

しかし今回ついに名所を発見しました!
リンツのホストファミリーに連れていってもらったのです。

街の北西にペストリンクベルクという山があって、頂上に教会があります。
この教会は、街からもよく見えて、まさに街のシンボルです。
しかし、今まで行ったことがありませんでした。

ここへのアクセスは登山列車なのですが、今年は工事中でした。
なんとこの登山列車、来年にはトラムと接続されるんです。
ずいぶんアクセスしやすくなります。
→関連ブログ
http://urbantransit.seesaa.net/article/36438836.html

実は、この山頂の教会の奥に、面白いエンターテインメントがありました。
結婚式を終えたばかりの教会を見学し、近くを歩いていると、なにやら半分地下に埋まったような古い石造りの建物がありました。建物の周囲は堀になっていて、鹿が飼われていました。お父さんが、「竜の列車でぐるっと回って地下に降りるんだ。行くか?」と尋ねてきたので、何のことかわからないけれど面白そうなので、すかさず行きたいとお願いし、連れていってもらいました。
時刻は土曜日の16時20分。最終入場が16時30分だったので、ギリギリセーフでした。お客さんは、私たちの他に、小さな子連れの家族が2組でした。大人3名で入った私たちは、明らかにヘンなお客さんに見えたことでしょう。土曜日の夕方なのに、こんな閑散ぶりで経営は大丈夫なのかしら。

内容は、竜の列車に乗って、ほとんど真っ暗の洞窟の中を抜けていきます。洞窟の壁は、ところどころくりぬかれていて、童話の場面を再現した小さな人形があります。
地下は、昔のリンツの中央広場を再現した数分の1スケールのリトルパークになっています。広場に面した建物の1階の窓はショーウインドウになっていて、スポンサーの広告が入っているようです。建物と建物の間の路地を抜けると、こちらには童話の一場面が等身大の人形で再現されています。
そう、ここはグリム童話をテーマにしたテーマパークでした。ディズニーランドの原型は、こういった施設なのではないでしょうか。でもここには、ディズニーランドのような派手さは全くありません。ですが、来場者は、この程度のエンターテインメントの方が、それぞれにゆっくりじっくりとイマジネーションすることができて心地よいと思います。ここの押しつけがましくないメルヘンチックな演出は、私のテーマパーク観には全くないものだったので、脱帽しました。
リンツに行ったらココ、絶対オススメします。

Grottenbahn(グロッテンバーン・洞窟列車)
http://www.oberoesterreich.at/grottenbahn/

さて、ドナウ川の南側、もう一つの山にも連れていってもらいました。ここには塔があって、らせん階段をぐるぐると登ると、絶好の景色が望めます。
ドナウ川がよく見えました。川の北側の岸に自動車道があって、毎朝、西側からの通勤車両が都市部に流入し渋滞が慢性化しているらしく、今後数年かけて都市部をバイパスする新しい橋とトンネルを建設するそうです。
こちらの山は、バスで行けます。

どちらも高台のエリアは、高級住宅地だそうです。南側の山には、お菓子「PEZ(ペッツ)」の創業者の家がありました。この家には、いまは誰も住んでいませんが、最上階に3面ガラス張りの小部屋がありました。きっと彼はこの部屋のソファに座って、眼下に広がるリンツ市街を一望していたのでしょうね。

→関連ブログ
日本語の情報はこの2つしか見つけられませんでした。
http://mixedmoss.blog.so-net.ne.jp/2005-10-02-1
http://blog.goo.ne.jp/mizukatahideya/e/4bc3573127bbe60fdf38c1075e6179cd

Ars Electronica Festival 2008 brief report

Morning in Linz

I went to Ars Electronica Festival 2008 in Linz, Austria this summer. I like this beautiful small city.
http://www.aec.at/en/festival2008/

This year’s festival seemed a little quiet. Ars Electronica Center, the mountain train, there were many things under renovation in Linz. Because of a preparation for next year. Linz will be an European capital of culture 2009.
http://www.linz09.at/en/

This year’s festival theme is “A NEW CULTURAL ECONOMY.” The theme is not so exciting word but is reflecting important change of the festival. I think the meaning of participation is changing dynamically in the last few years. Participation is no longer ad hoc relation with each project. Many artists aim at a making relation with society.

Digital Communities category of Prix Ars Electronica is very relevant to the theme but its exhibition was only panel. I hope next year’s festival will be great.

I met my important friends living there again. I spent wonderful days at Linz.

こむこむでムービーカードワークショップ

2008年8月2日と3日の両日、こむこむ(福島市子どもの夢を育む施設)で、ムービーカードワークショップを行いました。ワークショップの記録をきちんと公開していきたいところですが、なかなかできていません。近いうちに、ムービーカードのWebサイトも、ここのようにブログサイトにして更新しやすいようにしたいと思っています。

さて、ワークショップではなくて福島のことについて少し書きたいと思います。福島の人は、みなさん口を揃えて「ここはとくに見るところもないので…」と謙遜されます。たしかに派手な観光スポットはありませんが、魅力ある場所や食べ物にあふれた土地だと思いました。

短期間でちょっと見聞した範囲でも、桃、わらじまつり、コラッセふくしま、浄土平、飯坂温泉、餃子などなど。福島には、けっこう名所・名産があるのに、県外の人へのアピールが足りないようです。また地元の施設や人も、外からの視線への意識が圧倒的に足りないため、外部から訪れた私のような人間へ、その魅力を伝えきれていません。これは、看板の配置やWebサイト、言葉づかいなど、ちょっとした工夫で解決できることです。大きな観光地は、この点は軽くクリアしていますね。

こむこむのWebサイトも、この観点で見ると大変に惜しいです。きっと地元の人は十分知っていることなのかもしれませんが、外部に対して施設の持つ魅力を伝えきれていません。毎日こむこむでは、たくさんの活動が行われていますが、その記録が公開されていないのも残念です。きっと膨大なアーカイブができるはず。ぜひWebを活用してほしいと思います。

そういえば、福島駅周辺の案内看板で見つけたのですが、こむこむの英語表記は「Childeren’s Creative Learning Center」だったかな? なかなか格好良いネーミングでした。ところがいま、Webで検索したり福島市の英語のWebサイトを見ても、見つかりませんね。看板に載っているということは公式なコトバのはずなので、せめてWebにも掲載してほしいものです。実世界で見聞きした言葉から、Webサイトへスムーズに誘導すること。これは観光地に限らず、公共施設に必要なアクセシビリティの一つだと思います。

メディアをめぐる7つの話

川口市のメディアセブンで「メディアをめぐる7つの話」という連続トークセッションが開催されます。
なかなか面白そうですね。

メディアをめぐる7つの話

  1. 7月24日(木)写真|多木浩二
  2. 8月7日(木)出版|松田行正
  3. 8月21日(木)音楽|レイ・ハラカミ×西郡勲
  4. 9月4日(木)コンピュータ|藤田善弘+ぜんじろう
  5. 9月18日 (木)ビデオ|土屋豊
  6. 10月2日 (木)ネットワーク|前田邦宏
  7. 10月21日 (火)映画|田井肇

メディアセブン
http://www.mediaseven.jp/

日本のアウトサイダー・アート

松下電工 汐留ミュージアムで、「アール・ブリュット/交差する魂 ローザンヌ アール・ブリュット・コレクションと日本のアウトサイダー・アート」を観ました。

思っていた以上に面白い作品たちに出会えました。
とくに日本人作家の作品が、印象に残りました。
独自の言語で書かれた日記、極小文字の羅列、俯瞰した街の風景など…。

自分自身がこどもの頃、ふだんから無心で描いていた絵を思い出しました。
あの圧倒的な密度で執拗に繰り返されるイメージ、私も何かに突き動かされるように描いていたのです。
この作家たちの描きっぷりは、他人ではない感じです。

どの作品もとてもレベルが高いので、展示作品の脇に掲げられた作家紹介に、わざわざ「○○障害者」と書かれているのを外してほしいくらいでした。
彼らの才能を見出し、アーティストとして紹介したプロデューサーの手腕も素晴らしいものだと感心しました。

松下電工 汐留ミュージアム
http://www.mew.co.jp/corp/museum/